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SONY WF-1000X は控えめに言って買いじゃない

どうも、こん**わ。

AirPods 以降、完全ワイヤレス イヤホン(トゥルー ワイヤレスとか、フル ワイヤレスとか用語が錯綜してますが) が人気ですね。

私はコンビニのモスキート音が聞こえないぐらいの音感なので、音質よりは実用性重視なのですが、その視点でソニーの完全ワイヤレス イヤホン WF-1000X を買いました。 使っておおよそ半年以上経過したので、私の WF-1000X についての思いをまとめておこうと思います。

私はすでに AirPods を持っていたのですが、髪の短い私には "耳からうどん" がダサすぎて別のを探していました。 そこに、完全ワイヤレスなのにノイズキャンセリング対応という "これでもか!"な多機能イヤホンである WF-1000 を見つけ購入した次第です。

ソニー的にはまだ現役商品のようですが、Amazon.co.jp に行くと後続商品として WF-SP700 をおすすめされる状況なので、WF-1000X をわざわざ買うとはあんまり思えませんが...結論から言うと購入はおすすめしません

以下が主な理由です。

  1. あまりノイズキャンセリングの効果を実感できない
  2. バッテリーの持ちが悪い
  3. ケースの作りが悪い
  4. ファームウェア更新の仕組みがひどい

それぞれ詳しく話します。

あまりノイズキャンセリングの効果を実感できない

効果がないわけではありませんが、そもそも耳栓型 (カナル型) イヤホンなので、外音はかなり聞こえなくなります。 WF-1000X にはアンビエントサウンドという外音取り込みモードというのが搭載されており、これと切り替えるとはっきりした違を感じますが、いわゆるヘッドフォン型のノイズキャンセルなどで体験する「おおっ!」というようなノイズキャンセリングではありません (そもそも他の完全ワイヤレス型イヤホンに搭載されている外部の音を拾うモードなのか、単純にノイズキャンセリング無効なのかも良くわからない)。もし、ノイズキャンセリングを理由に購入する場合は、どの程度なのかを店頭なりで試してから買うことを強くお勧めします。

バッテリーの持ちが悪い

完全ワイヤレス型なのだから当然だろうと思うかもしれませんが、ほかの完全ワイヤレス型イヤホンに比べても悪いです。 連続再生時間は 3 時間ということになっていますが、一方の AirPods は 5 時間です。実際の体感としては、2 倍以上の違いを感じるほどです。 また、急速充電にも対応しておらず、本体充電に 1.5 時間、ケースを含む完全充電に 3 時間必要です。一方、AirPods は急速充電に対応しており、15 分間充電すると 3 時間使えます。もう何か単位かなにかが間違っているんじゃないかと思うぐらいの差です。

ケースの作りが悪い

ケースに本体を収納するとオフになり充電が開始されるという、完全ワイヤレス タイプではありがちの仕様ですが、このケースがかなりイケてません。 カチッとしっかり音がするようにハメないとオフにならず電源がはいったままの状態となり、ケースを開けたらバッテリーがない!ということになります。カチッと音がしたつもりでも充電中を示す赤いランプがつくのを確認しないと安心できないぐらいで、私は何度も持ってきたのにバッテリー不足という状態に陥りました。

ファームウェア更新の仕組みがひどい *1

完全ワイヤレス型イヤホンでもそもそもファームウェア アップデートに対応していなかったりするので、ちゃんと専用アプリが用意されており、機能強化もファームウェアアップデートするのはさすがソニーと言ったほうがいいのかもしれませんが、iPhone におけるアップデート体験と Android の体験が違いすぎます。 iPhone でアップデートすると Android の約 3 倍の時間がかかります。そして、何より頻繁に失敗します。私はこのアップデートのために Android 端末を用意したぐらいですが、普通の人ならあきらめてしまうレベルなんじゃないかと思うほどで、よくこれで製品テストがパスできたなと思っています。

他の完全ワイヤレス型イヤホンと比較すると、この点は明らかです。例えば、AirPods の場合は iPhone 限定なので条件が違いますが、気が付かないうちに勝手にファームウェアがアップデートするようになっています 。Bose の場合は、ソニーの方式に近い専用アプリ型ですが、ファームウェアダウンロードは曲を聴きながら行えます。また、端末への送信とアップデートもそれほど時間はかかりません。


最後に少しだけ良い点を。

やはり、ソニーだなと思うのは本体のデザインがオシャレです。耳からうどんとは大違いです。 耳にカナブンとか、次期機種の WF-SP700 は耳からソラマメとかいろいろ言われていますが、耳からうどんよりははるかに目立ちません。

というわけで、オシャレだからでどうしてもこの WF-1000X が欲しいのだという方はぜひ店頭でノイズキャンセリング性能を確認しつつ、2 万円という金額を出すかどうかご検討していただくと後悔が少なめではないかなと思います。

ではでは。

*1:私はファームウェア/ソフトウェア屋さんだったので、特にここが気になりました